【感想】Netflix:アンビリーバブル たった1つの真実
せっかくNetflix見まくっているので、ちゃんと感想書いていこうかなと思います。
先に個人的な評価と作品紹介。
「アンビリーバブル たった1つの真実 Episode 1」★★★★☆(4/5)
こちらの作品は、リミテッドシリーズという1シーズンで完結する作品です。
1シーズンで完結するからこそ、最初から話への引き込み方がすごい。リミテッドシリーズは、一気見にはオススメかもですね!
「アンビリーバブル たった1つの真実」は、とある少女へのレイプ事件からはじまり、女性警官2人が謎の多いレイプ事件の真相に迫っていくストーリーです。レイプ描写もあるので、見る場合はその辺注意してご覧くださいね。
以下、ちょいネタバレあり感想です。
序盤のマリーのレイプ被害からの警察の事情聴取という名のセカンドレイプが辛くて、もう見ていて泣いてしまうくらいでした。
たしかに彼女の話す情報はあやふやだし、物的証拠はないし、信じるに足らない環境で育ってきたっていう背景はあるけれど、最初は「かわいそうに」と寄り添っていた人々が、徐々に彼女のことを疑い出し(視聴者も)彼女を信じてあげられなくなっていく描写がとてつもなくリアルで辛かった。
特に、警察が捜査を終わらせたいがために「嘘だ」と彼女へ言わせる圧迫は酷く、あんなに追い詰められたら真実を話せるだろうかと自身に置き換えて考えてしまった。性犯罪なのに、マリーに接する警察が男性しか出てこないのも、見てて苦しかった。
マリーの被害は真実なのか嘘なのか分からないまま話は進み、数年後の女性警官2人の話へと移っていきます。
今回のこのドラマは、マリーの被害(2008年)描写と、女性警官2人の捜査(2011年)が同時進行で、交互に見せられるのが面白かった。
女性警官2人が酷似した手口のレイプ事件が続いていることに気づき、被害者を疑うことなど1度もせずに真摯に粘り強く捜査し続け、真相に近づいていく姿の真っ直ぐさに感動すると共に、マリー事件を同時に描くことによりその扱いの酷さが浮き彫りになっていくという構図は分かりやすく、「はやくグレースもカレン(女性警察)もマリーに気づいてあげて」と願わずにはいられなくなり、先が気になって気になってどんどん見てしまうという中毒性がありました。
これはアメリカだけに限らないと思うんだけど、男性にとって性犯罪は「近寄りたくないもの」「できればないものにしたいもの」なんじゃないかなぁと見ていて思ってしまった。それに対し、女性にとって性犯罪は一生の傷になるような辛いもので、それに対して女性が持つ憤りは果てしないと思う。このへんは「セックスエデュケーション」のS2でも描かれていて、今まで女性たちが耐えて隠さなければならず泣き寝入りしてきた男性からの性犯罪を、ようやく声を大にして「これは犯罪だ!」と言える、まともな時代になってきたんだなと感じられた。
時代が変わってきて、昔よりもさらに女性への性犯罪の重要視や男性的価値観が崩壊してきて、性別による差別はなくなってきたと思うけど、こうやって戦ってきた女性たちがいるからこそなんだと感じずにはいられない作品でした。
犯人に辿り着くまでの捜査も、心理描写も秀逸な脚本で、夢中で見ました。今調べてたら、実話を基にしたドラマだったみたい。とても面白かった!
作品情報
「アンビリーバブル たった1つの真実」/2019年配信/アメリカ
◆キャスト
カレン・デュバル:メリット・ウェヴァー
マリー・アドラー:ケイトリン・ディーヴァー
◆監督
◆脚本
Susannah Grant &マイケル・シェイボン &Ayelet Waldman